linernotes image

linernotes text

01. Alive

2013年の1ライヴ1新曲企画の第一曲目。しかしまだこの時は、その企画を決めていたわけではなかった。。2nd完成後新曲がほぼない状態になっていたので、とにかく華やかな主題歌級の曲を書くぞ!!と思って作った記憶があります。

イントロやアウトロで登場するピアノ〜アコーディオンのフレーズはDaniさんに考えてもらいました(私が考えると無難で簡単な自分に都合のいいフレーズになるので…)。在也君得意の叙情的ピアノソロ〜谷本さんのドラムソロ、尺が短くてゴメンナサイだけどカッコイイ!(ライヴではたっぷりやってもらってます!)
歌詞は「時代の終わり際を生きる主人公の、世界にただひとつの『自分』という存在を意識し、生き抜く決意」。特に2番のBメロがお気に入りです。儚さと力強さを兼ねた世界を表現できたと思っています。

02. Gate of Abyss

2013年第二曲目。この曲はアレンジに結構てこずり、はじまりからイケイケだったりめっちゃ速いテンポだったりをいろいろ試して悩みました。結果的には、前半は細かなリズムを刻まず、ピアノソロを挟み、後半堰を切ったように急展開し激しくなる、という対比を持たせたアレンジに仕上がりました。在也君のつま弾くようなフレーズが印象的なピアノソロ、Daniさんのハーモニクスが絶妙なベースソロ、かっこいいですね!

タイトルと世界観は、冒頭のベースのフレーズからのイメージ。清らかで静謐なものと狂気じみた激しさとの融合と混沌。前半〜ピアノソロまでは「門の前の静けさ」、後半〜ベースソロ〜終盤は「門のむこうの激しさ」のような。その門はまだ閉ざされたままかもしれないし、いままさに開くところなのかもしれないし、とうに開かれているのかもしれない…そこは、お聴き頂く皆様のお心のままに!

03. 白き光芒

アルバム収録曲の中で最も新しい、Daniさん作曲の作品です!冒頭のベースハーモクス〜アコーディオン〜ピアノと連なるフレーズが印象的です。一音ずつ左右に流れるようになってますので是非ヘッドホンで聴いてみてほしいです!アコーディオンのマイクセッティングはその仕様でずらしてレコーディングしました。
歌詞を書く際にこの曲のイメージについてDaniさんに質問したところ「寒いところにいるから暖かいところに憧れてる」と言われたので、一年中雪に閉ざされた国に住む少年がいつか見知らぬ暖かい場所(楽園)へ辿り着くぞー!と夢見る希望溢れる詞を書きまして、タイトルを仮で「アルカディア(楽園や理想郷などの意)」としたら、

D「それじゃハーロック(松本零士氏のアニメ漫画)なんだよねぇ〜海賊ってかんじじゃないんだよねぇ〜」
妙「え〜私ハーロック知らないから別に私には海賊じゃないんすけど」
D「ジェネレーションギャップ!!」(笑)

…というエピソードがあります。。結果Daniさんが「白き光芒」という素敵なタイトルを考えてくれました。

収録前ライヴでは自分のなかですごく明るい曲だ!と思っていたので元気よく歌っていたのですが、DaniさんからのオーダーでAメロなんかは暗めに歌ってみたりして、チャレンジな収録も面白かったです。

04. Red Ground

ライヴではあまり演奏することなく半分お蔵入りになりかけていた曲。2011年の7月のライヴが初演。Red Groundとはグランドキャニオンのことです。行った事、ないですけれど(笑)。。リハでバンドで合わせてみた音からぶわっっ、壮大な赤い大地の映像が脳裏をよぎったのでした。

アレンジもだいぶ土臭いかんじに仕上げています。冒頭のピアノは風だけが流れる荒涼とした風景、アコーディオンは風の唸りのように低音の響き。ドラムも大地の鼓動のようなタム中心、、、サビが終わったあとのベースソロ部分のドラムは「アフリカンなドコドコしたかんじ!」(グランドキャニオン米国なのにw)と何度も谷本さんにオーダーし、そのたびにTOTOの名曲「アフリカ」のセッションがはじまる、、、という謎な風習がバンド内で流行しました(笑)

ヴォーカルは私にとっては高音が多くロングトーンも多く、自分で自分の首をしめている曲なのですが、初演の頃から比べるとだいぶ表現の仕方が方向転換しており、自分でそんな変化も楽しみつつな収録になりました。

05. 風の標

ライヴで人気の曲です!私もお気に入りなので好きと言って下さる方が多くてとても嬉しいです!とってもノリのよい6/8拍子です。taikaは6/8の曲が多いのでリズム隊の皆さんには他の曲と被らないリズムを構築するのに大変ご苦労をおかけしている現状なのですが(苦笑)この曲はAメロから刻み始める在也君のピアノが普段とはちょっと違うパーカッシヴなリズムパターンだったり、ベースもDani先生得意のうねうねメロディアスパターンは一旦お預け。このシンプルなかんじがとてもお気に入り。

歌詞の世界観は、実は元ネタがあります。それぞれの過去や目的を持った旅人たちがその答えを求めて最果ての街に引き寄せられ、街の閉ざされた門を抜け森の奥にある禁断の地へ進んでゆく、、という典型的なRPGなかんじなのですけれど(笑)、抗えない運命や苦しみを抱えていても前に進もうとする毅然さが伝わるような、力強い曲になったと思っています。

06. Color to Remind 〜水底の世界Ⅱ〜

2013年の第五曲目。新曲作りのネタに困ると過去の没曲漁りに走る私はだいぶ遡り「060906」というタイトルのついたデモに辿り着きます。2006年9月6日のデモ、、、私が以前活動していたASHADAというユニットで演奏するために書いたアコーディオンがメロディをとる拙いインスト曲でした。それをヴォーカル曲に書き直し。

ベースとヴォーカルだけではじまる、というのは私とDani先生のそれぞれのアイデアから。随所で煌めく在也君のピアノのフレーズ、谷本さんの控えめながらタイトなリズムパターンが淡々とした曲に流れを生み出してくれています。
歌詞は2ndアルバム収録の「水底の世界」という曲のスピンオフ的な世界観になっています。湖の底に街があってその街にもうひとりの自分がいるのを見下ろしている自分…というのが前作で、水底の街にいる自分が上の世界を見上げている、という逆の視点が今作。合わせて聴いていただけると幸いです。

タイトルは長らく「水底パート2!」とライヴで申しておりましたが、Color to Remindというタイトルは、色褪せた街の中で記憶に眠る色を思い出してゆく、歌詞と向き合って決めました。オリジナルな世界観をこんなに素敵に表現することができて幸せだな〜と聴く度に感じる曲です。

07. eclipse

二年前に日本でも観測された金環日食がモチーフの曲です。

皆様覚えておいでかわかりませぬがこの2012年5月20日の金環日食は日本時間の朝7時ごろから観測可能でした。小学校などは観測の為に登校を早めたり、日食メガネが飛ぶように売れたり、、私はちょうどその日お休みで本来ならゆっくり眠りたいところを頑張って起床し、観測にはあいにくの曇り空の向こうに透けて見える金色の輪(日食メガネ買えなかったので肉眼で・笑)を眺め、月の影に覆われた新しい太陽は、また世界を照らしてゆくのかなぁ、なんて眠たい体で思ったのでした。

曲は、二部構成のようになっています。前半の重く始まるピアノや、絡みあうアコーディオンとのフレーズは神秘性を。後半は、新しい光が降り注ぐイメージです。ドラマチックな展開で気に入っています!

08. Immortal Fate

通称「芋」。ライヴに来て下さるお客様からの支持も大変高いtaikaの必殺曲です。2ndアルバムの初回特典にはこの曲のスタジオライヴ映像DVDが付属しておりましたが(初回盤は完売しております)このたびきちんと収録できて感慨深いです。

ライヴで何回も演奏しているので、どうアルバムverとして整えるか、というのが難しかったかもしれません。テンポは落ち着き気味に変化しつつも緊張感を保った良いテイクになったと思っています!聴きどころは、中間部分のソロの楽器隊のテンション高まるアツイ演奏はもちろんのことですが、ピアノソロ後ボーカルが戻りサビに抜け、ラスサビで一気に上昇〜〜!なところが大好きです、滾ります。

これも実は世界観には元ネタがあります。背負った重荷を受け止めて流浪しながらも遠い日の約束と願いを胸に懸命に生きていこうとする主人公の、その切なさが伝わればうれしいです。

09. Deep into the drowse

2013年第三曲目。新曲作りにハマってしまって数曲のデモをボツにした後、スタジオでiPhoneに入れてあった数ヶ月前のデモをメンバーに聴かせ、その場で速攻で譜面を書き、これやろう!と決めた曲。さらに驚くべき事に毎回歌詞難産な私が、翌日にするっとほとんどのフレーズに言葉をみつけてしまったという、翌日雪降るんじゃないか!?と思った曲。。

Vocal的にはどうしてもダブルにしたくって…間奏もどうしても重ねたくて(3声分違う事をやって重ねています)、いつもライヴでも自由インプロコーナーになっていますがその雰囲気を拡張したようなイメージです。

「drowse」というのは眠りとかまどろみとかという意味です「Deep into the」は大好きな上原ひろみさんの曲名から拝借してしまいました。モチーフはちょうどその頃にたまたま観た「インセプション」という映画。とても印象深く、この曲のかんじにもぴったりだったのです。自分の感じたままの映画の印象を反映できたと思っています。そしてこの曲が一番、今回のアルバムタイトル「aware」をあらわす曲だと思っています。

10. 渡り鳥

2013年第四曲目。タイトルは仮でずうっと「渡り鳥」と言っていましたが他になかったので結局やっぱり「渡り鳥」。合わせてみたオケを聴いていて、渡り鳥の飛ぶ風景が浮かんできたので、もうそのまんまです。フランスの渡り鳥のドキュメンタリー映画でなぜか日本語タイトルが「WATARIDORI」というのがあって、その美しい映像も参考に歌詞を書きました。リハにMacとDVD持って行って観ながら練習したりして。

歌はじまり、っていうのがすごく恥ずかしくて当初反対したのですが。。今はドラマチックで好きです。前半を一気に駆け抜け、優美なソロを経て、さらにエネルギッシュに!アルバムの最後をしめくくるにふさわしい一曲と自負しております!